小児科

INFORMATION

予防接種

ワクチンで予防できる疾患をVaccine Preventable Diseases (VPD) といいます。VPDの疾患によっては、治療法が無く、重い後遺症を残す場合もありますので、当院では可能な限り予防接種を受けていただき、少しでもこどもの病気にかかるリスクを減らすことをお勧めしています。

また、当院は「NPO法人VPDを知って、子どもを守ろうの会( http://www.know-vpd.jp/dl/schedule_age7.pdf )の賛助会員であり、常に最新のワクチン情報を取り入れるように努めています。もちろん、予防接種後、気になる症状が出たときのフォローも行います。

当院が推奨する予防接種のスケジュールは以下の通りですが、年齢と時期、集団接種とのスケジュール調整など、予防接種に関して分からないことがあれば、お気軽にご相談ください。
海外への引っ越しなど長期滞在(1ヶ月以上)を計画している場合は、下記のサイトを参考にしてください。

ワクチン・接種の種類

ワクチンの種類

不活化ワクチン

菌、またはウイルスの成分の一部を使ったもの。接種後1週間以降に他の予防接種ができます。

生ワクチン

菌、またはウイルスを人工的に弱毒化させたもの。接種後4週間以降に他の予防接種ができます。

予防接種の種類

定期接種

定められた期間内で受ける場合は、原則として無料(公費負担)。

任意接種

多くは有料(自己負担)。ワクチンによっては公費助成があります。

予防接種スケジュール

生後6週から

ワクチン名 種類 接種内容

ロタウイルス
(ロタリックス)

生ワクチン/任意

当院では1価ワクチンのロタリックスを採用しております

4週間以上あけて生後24週0日までに2回接種
できるだけ14週6日までに1回目を受けてください

生後2ヶ月から

ワクチン名 種類 接種内容

B型肝炎
(ビームゲン)

不活化ワクチン/定期

1回目と2回目は4週間間隔
3回目は1回目から5〜6ヶ月後に接種

b型インフルエンザ菌(ヒブ)
(アクトヒブ)

不活化ワクチン/定期

4〜8週間間隔で3回接種
3回目から7〜13ヶ月後に追加接種

小児用肺炎球菌
(PCV13: プレベナー)

不活化ワクチン/定期

4週間以上あけて3回接種
3回目から60日以上あけて、1歳〜1歳3ヶ月に4回目接種

生後3ヶ月から

ワクチン名 種類 接種内容

四種混合(DPT−IPV):ジフテリア・百日せき・破傷風・ポリオ

不活化ワクチン/定期

3〜8週間間隔で3回接種
3回めから1年〜1年半後に追加接種

BCG

生ワクチン/定期

神戸市の方は保健所での4ヶ月健診時に接種
神戸市外の方は住民票のある市町村でご確認ください

生後6ヶ月から

ワクチン名 種類 接種内容

インフルエンザ

不活化ワクチン/任意

6ヶ月以上3歳未満 0.25mLを1回目の2〜4週間後に2回目

3歳以上13歳未満 0.5mLを1回目の2〜4週間後に2回目

13歳以上 0.5mLを1回またはおよそ1〜4週間の間隔をおいて2回

※毎年流行するワクチン株が異なるので毎年接種が必要です。

1歳過ぎたら

ワクチン名 種類 接種内容

麻しん・風しん混合ワクチン(MRワクチン)

生ワクチン/定期

1期:生後12ヶ月〜23ヶ月
2期:小学校入学の前年(幼稚園・保育園の年長に相当)

みずぼうそう(水痘)

生ワクチン/定期

1回目から3ヶ月あけて、3歳までに2回接種

おたふくかぜ

生ワクチン/任意

1回目から3~5年あけて2回接種

3歳過ぎたら

ワクチン名 種類 接種内容

日本脳炎
(ジェービック)

不活化ワクチン/定期

1期:1回目接種後1〜4週間後に2回目接種。2回目から一年後に追加接種
2期:9〜12歳の間に1回接種

11歳過ぎたら(小学校6年生)

ワクチン名 種類 接種内容

二種混合ワクチン
(ジェービック)

不活化ワクチン/定期

四種混合(または三種混合)ワクチンの第2期として、ジフテリア及び破傷風の二種混合ワクチン0.1mLを1回、11歳以上13歳未満で接種。

髄膜炎菌ワクチン
(メナクトラ)

不活化ワクチン/任意

髄膜炎菌による重症感染症は、日本では乳幼児(0~4歳)および10代後半(15~19歳)が好発年齢。感染リスクが高い10代後半〜20代の感染予防のために、11~12歳での予防接種1回(筋肉注射)が推奨されています。

ご希望によって接種できるワクチン

ワクチン名 種類 接種内容

A型肝炎
(エイムゲン)

不活化ワクチン/任意

0.5mLずつを2~4週間隔で2回、更に初回接種から24週後に0.5mLを追加接種

※アジア、アフリカ、中南米の発展途上国のA型肝炎の流行する地域で1ヶ月以上滞在する方にお奨めします。世界保健機関(WHO)ガイドラインでは1歳以上の小児への接種を推奨。

狂犬病
(国産:組織培養不活化狂犬病ワクチン)

不活化ワクチン/任意

1.0mLずつを4週間間隔で2回、更に初回接種から6ヶ月後に3回目を接種。その後2年毎に追加接種。

※インド、パキスタン、バングラデシュ、フィリピン、ミャンマー、中国などの狂犬病の流行する地域で1ヶ月以上滞在する方にお奨めします。

HPVワクチン

2回目は1回目の1~2か月後
3回目は1回目の6か月後で2回目から3か月以上経過してから

※1回目から3回目の間隔は6か月未満の場合、公費負担が受けられませんのでお間違えないようにお願いします

予防接種を受ける前に・・・

  1. 母子手帳を必ずお持ち下さい。
  2. 定期接種の場合は、予防接種券とバーコードシールを併せてお持ちください。
  3. 2種類以上のワクチンを同時に接種することができます。
  4. 予防接種の前日は入浴させ、身体を清潔にしましょう。
  5. 接種当日は、朝からお子さんの状態をよく観察し、普段と変わったところがないか確認しましょう。体調に変化がある場合は、かかりつけ医にくわしく伝えましょう。
  6. 清潔な衣服を着せ、お子さんの状態をよく知っている保護者が同行しましょう。

医師との相談が必要な場合

  1. 風邪のひきはじめなど
  2. 今までに薬によるアレルギー症状が出たことがある人
  3. 今までに薬によって身体に異常をきたしたことがある人
  4. 他の予防接種を受けたとき、異常がみられた人
  5. ワクチンには主成分の抗原のほかにウイルスを培養した卵の成分、抗生物質、添加物などが入っており、これらにアレルギーがある人もいますので、アレルギー体質の人は事前によく相談しましょう。
  6. 本人はそれらの病気にかかっていないが、最近、周りの人が麻しん(はしか)、風しん(三日はしか)、おたふくかぜ、水痘(みずぼうそう)などにかかっているとき
  7. 心臓病、肝臓病、腎臓病、血液の病気などの治療を受けている人
  8. 未熟児など、発育が遅い人
  9. 今までにけいれんを起こしたことがある人
  10. 中耳炎や肺炎によくかかる人

接種できない場合

  1. 37.5度以上の発熱があるとき
  2. 急性の病気にかかっているとき
  3. 医師が診察し、不適当と判断したとき