神経発達外来
神経発達外来は、こどもの神経系(脳、脊髄、末梢神経、筋を含みます)の疾患、運動、精神、心理の問題すべてに対応する専門外来です。
新生児から青年期までのこどもを対象とし、さまざまな神経の病気や発達の問題に関する診察とアドバイスを行うことで、発達に関する問題を抱えるこどもとご家族を支援します。
また、幼児期以降のこどもには、しばしば心理的問題、心因によってさまざまな症状が出ることがあります。このようなこどものこころの問題に対しても、適切な診断とアドバイスを行います。
神経発達外来の特徴
発達と心理2方面からのアプローチ
当院の神経発達外来は、神経および発達に関する専門知識をもつ小児科医と心理面、こころの発達に関する専門知識をもつ小児科医の2名で担当しています。
発達やこころの問題から起こるさまざまな症状は、複合的に関連していることも多く、この両面からアプローチすることで、正確な原因の特定とより適切な対処法のアドバイスが可能となります。
的確な診断と治療
まずは、現在困っていることをヒアリングさせていただき、診察を行い、適切な診断・治療・訓練などを進めていきます。
尿検査、血液検査、臨床心理士による発達検査などを行うこともありますし、必要な場合は連携医療機関におけるMRI検査、脳波検査なども駆使して、的確な診断と治療を心がけています。
ただ、発達やこころの問題は、検査によってすべて診断できるわけではなく、それまでの行動や育ち方など、生育歴などを積み重ねて診断に至ることが多くあります。病名を知る、治療を行うという側面だけでなく、こども一人ひとりの特性を把握し、周囲の人にもその特性を理解してもらうことが、問題の解決につながることもあります。
納得できる説明
こどもが起こすさまざまな問題行動について、何が原因で起きているのか、また、どのように対処していけばよいのかなど、具体的で納得できる説明を心がけています。
中には、単なるマイペースが原因の場合や少しの工夫ですぐに改善できることもあります。行動には、すべて原因があります。その原因を明らかにし、こどもの特性を理解した上で、どうすれば日常生活をうまく送ることができるのか、生活の質を向上させるためのアドバイスを行います。
子育て支援としての継続的なアドバイス
たとえ、こどもの発達やこころに何らかの問題があったとしても、こどもは必ず成長し、発達します。それぞれのこどもが持っている能力を最大限に引き出すことができるように、そして、ご両親が楽しく前向きな気持ちで子育てができるように、ご家族と向き合いながら、子育て支援としてのアドバイスを行います。
必要であれば、こどもが家庭とその地域で安心して生活できるように、それぞれの地域の医療機関や保健センターをはじめ、療育機関や幼稚園・保育所・学校などと連携をとりながら、継続的に相談に応じ、子育てを応援していきます。
神経発達外来の診療内容
神経およびこころの発達に関するさまざまな症状に対して診察(検査)とアドバイスを行います。
けいれん性疾患
てんかん、熱性けいれんなどで手足を震わせる、けいれんを起こす、など
発作性疾患
頭痛や腹痛などを繰り返す場合
運動発達の遅れ
運動発達には個人差がありますが、健診などで遅れているといわれた場合、ハイハイをしない、寝返りをしないなどの心配な症状がある場合
精神発達の遅れ
ことばが遅い、あやしても反応が悪い、視線が合わない、など
行動上の問題
困った行動をとる、友だちとのトラブルが多い、集団の中で一人だけ違う行動をとる、など
知的な発達の遅れ
全般的な知的発達の遅れも、多様な疾患で生じることがあります。中には、内分泌疾患が原因で、治療ができる場合もあります。
睡眠障害
不眠、仮眠、入眠発作で突然寝てしまう、など。発達障害に睡眠障害を合併することもあります。
摂食障害
過食症、過食嘔吐、拒食症、など
起立性調節障害
朝起きられない、立ちくらみがする、体がだるい、など
不登校
不登校の原因は多様です。背景に気づいていない発達上の問題が隠れている場合もあります。
神経発達外来 診療案内
診療日 |
火曜日(受付時間 13:30~16:00) 水曜日(受付時間 13:30~16:00) |
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担当医師 |
前山 花織医師(火曜日) 三宅 理医師(水曜日) |
診察予約 |
電話予約のみ 078-333-8255 |
予約受付時間 |
月〜金 9:00〜17:00(祝日除く) 予約受付時間帯以外はご予約できかねます。ご注意ください。 |